ただ、ただ、真っ直ぐに。痛んだ身体と心に寄り添う施術を大切にしています。
初めまして、恵治療室の稲田です。
「感動されるくらいの実力が無ければ、院をたたむ。」
そう決めて開業したのが2年前の2018年1月11日。
それから看板も出さず、チラシも撒かず、ひたすら技術の向上に努め、ただただ「来てくださった方からの紹介」のみで経営して来ました。
そして、現在、
その縁は全国へ広がり、明石だけでなく、東京と大阪へと、毎月最低6日間は各地へと出張施術の依頼を受けています。
何故、そんな風に思って経営をしたのか？それは僕自身が得た、『取り返せない失敗』から得た学びから来ています。
その失敗を語る前に、簡単に経歴をお話しします。

2009年、国家資格である柔道整復師を取得後、明石の整骨院で3年間勤務しました。
その後、このままでは本当に治せる施術家にはなれないと思い上京。東京のベテランの整体師の元で、2012年〜2018年までの6年間、みっちり修行をしました。
その間、技術講師でもあった師匠の傍らで、技術を学びながら、施術の教科書の作成などに尽力し、のちに『腰痛専門家』を育てる講師を務め、約120名のプロの施術家の育成に携わった実績を持っています。

ここまでは順調だったんですが、実はその裏で、僕自身は、全然順風満帆ではありませんでした。
むしろボロボロでした。
『夢』とか『生き甲斐』とか『やりがい』とか…
そんな聞こえの良い言葉をモチベーションに、ボロボロになるまで働いて、ある朝、気がついたんです。
「…右眼が見えない。」
自分は治療家でありながら、
自分の理想を叶えることに躍起になり、寝ないで働き詰めて、唐突に右眼を失明してしまいました。
それでも尚、飽き足らず、僕は1年半、働き続けました。
最後は心が壊れました。
そこで思い知りました。
「人が使い過ぎて痛むのは、身体だけじゃない。心も痛むんだ。」
身体の痛みは、治し方がある。
でも心まで傷んだら、それはもう、本当に動けなくなる…。

僕自身、『誰かのため』に身を粉にして働いて、『誰かの都合』で勝手に夢にやぶれました。
そして、それはそのまんま。全て。自分の責任であることもよくわかりました。
当時の僕は治療家なのに身体の使い方も、心の使い方もわかっていませんでした。
情けないですが、そんなことがあって、僕は前職を辞めて、逃げるように地元に帰ってきた敗者です。

だからこそ思います。

「自分の身体を、自分の心を、自分の人生の扱い方を間違えた時、人は『病気』になるんだと。」
逃げ帰った僕には、何もなかったけど、それでも、その気付きだけは確かだと思いました。
昔みたいな大きなことは出来ないけど、せめて僕は、自分の人生の気づきをもとに、
「自分と同じように苦しんでいる方が、痛みから学んで、健康な身体と心を取り戻すお手伝いが出来たら…。自分らしい生き方を取り戻すお手伝いが出来たら…。」
そうすれば、当時のバカだった、だけど真っ直ぐだった自分を「あれで良かった。」と思えるのではないかと。
だから、小細工なし。腕一つと、心一つで、自分が思う。
「身体と心の痛みに寄り添う施術。」
をやってみようと思いました。
2020年、現在。開業して2年が経った今。まだまだ理想には程遠いので、日々、勉強の毎日ですが、
同時にお陰で、誠実に応えてきた結果、今、東京からも、大阪からも、
「稲田先生、お願いします。」
という言葉をいただけています。
ホームページを作る際、自分を売るために、何か、キャッチーな肩書きつけようかと考えましたが、
やはり、そこを嘘はつけないなと、このような紹介になりました。
最後まで、読んでいただいた方へ。
今何かが、痛くて苦しくてここへたどり着いたのだとしたら、安心してください。
その痛みは一生は続きません。いつか消えて、忘れてしまいます。
そしてもし、その痛みが消えるまでのお手伝いを僕に任せてもらえるのなら、
ぜひ、ご依頼いただけたらと思います。
ご縁に感謝。

恵治療室 院長
稲田　恵治